部屋がきれい

ここはわたしのシェルター。萌えを探求するブログです。日々について。部屋はきれいじゃないです。

XYZ後編

 

後編は転職先との出会いの話です。 

前編はこちら 

 

zaijian3.hatenablog.com

 

 

めのまえがひらけた

9月に無事個展が終わり「しごとたのしくないやめたい」「でもなにがしたい」とずっとずっと考えていた。そうして苦しいまま、いよいよ本格的に辞めたいなと思った10月頭。

「時間あるのは今だけだから」とCFPを勉強することにした。同時にタダで参加できる金融のセミナーイベントにも申し込んだ。某通信大手のポイント投資のサービスを通して知った会社が主催してたタダのセミナー。だから安心してたし、手軽だったし、何より興味を持てば少しでも気持ちが和らぐかなと思って。勉強して損するものではないし。

 

金融イベントは初心者向けに「(積立)投資とは?」を教えてくれるセミナーだった。満員。40〜50代の人がほとんどだった。台風の時も思ったけど、情報を得たものしか助からないっていう格差はどこにもあるなとひしひし感じた。(若い人こそお金の困難が多いはずなのに若い人の方がお金に関する情報や意識が低い)これは発信者の問題なのか、受け手のアンテナ感度の問題なのか…。

ファイナンシャルアドバイザー(以下🥪さん)の方の講義、分かり易かった。今までは積み立て投資のメリットがよく分からなかった。「最初にボンって預けてまわして貰えばいいんじゃないの…?」と思ってて、だから元手がない私は始められないと思っていたの。タイミングをずらして買い積むことが重要なのだと分かった。

パンフレットを見て「🥪さんの会社の理念すごいな~、これ今の仕事で出来なくて私が悩んでること解決するじゃん」と思ってひそかに感動した。

最後に「希望者の方は後日個別相談も承っております〜」って言われてそんなの絶対に参加するじゃんね🎇

個別相談を申し込むとなんと翌日の予約が取れ、行ってきた。

これが私の光となるなんてつゆ知らず。

 

個別相談は、🥪さんとは別の人(以下🍪さん)が担当してくれた。気づけば3時間もしゃべってた。お腹がぐーぐー鳴ってたけど、からからの頭も知識を吸収したくてめちゃくちゃ質問しまくった。

 

だんだん目の前のファイナンシャルアドバイザーの仕事に興味が湧いて来た。今後の収支を一緒に考えているときに「今まさにキャリアに悩んでて、この先支出どうなるかわからないです。収入が保てるかもナゾです…」と相談した。

すると🍪さんに

「いま金融に携わっているのなら、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として仕事されるのもいいと思いますよ。というかウチFA求人してるんで、マチノさんがよければお待ちしてますので…!」ってエーー!半分冗談半分本気の言い方をされた。完全なる冗談でもなさそうだった。「資格必要なんですけど、若いから全然大丈夫だから!」と言われ、「いやいや…」と謙遜しかけたがそりゃ事実はそうだわと思って、無駄な謙遜も失礼だから「そうですか…」と言うに留めた。

ミーティングルームでマンツーマンで話してたんだけど、途中でノックされて🥪さんが入ってきて「帰ろうと思ったら個別相談じゃない話をしてるもんで聞いてしまいました…」

こんなこと、初めてだ。ドキドキした。私の市場価値をほんのり知ることができた。

二人が聞いてる前で、「こちらの会社の、"資産家をターゲットにしていることが多い金融業界に疑問を感じてもっと身近な相談相手になりたいと思い立ち上げた"っていう理念を見て、『これ私のやりたいことじゃん!!!』って感動しちゃったんです」って言った。面接かよ。

でもそれは本音だった。ビジネスだからお金のあるところからお金をとるのは当たり前のサイクルかもしれない。でも私のやりたいことはそれじゃない。それじゃ、助かるのは永遠にお金持ちだけだ。

🍪さん「共同代表として会社の売り上げを考えてはいますけど、ノルマはないし。いまほんとうにやりたいことをやっているだけだから忙しくてもストレスフリーです☺️」とにっこり笑っていた。

 

 

 

翌週、証券口座開設などの手続きをした。

どんなに小さな証券会社でも口座を開くにはマイナンバーカードが必要。私はまだ持ってないのだけど、マイナンバー入り住民票でもOKな場合もあるらしい。土曜の区役所に住民票取りに行ったらカップルが婚姻届出してて、ほほえみに満ちた。

個別相談の予約時間まで待っていると、🥪さんが待合スペースに現れた。「こないだマチノさんと話してから、HPの採用情報分かりにくかったかなぁと思って少し書き直したんですよ。収入の具体例載せましたから見てみてくださいね!本当にご興味があれば🍪と三人で条件面についてお茶でもしながらお話ししましょう」と言われた。こないだのプチスカウト、わたしが金融で働いてるからの社交辞令だと思ってた。本気で考えてくれてたんだ。あちらから言われなかったらわたしの方から切り出そうと思ってたから嬉しかった。

無事手続きが済んだあと、🍪さんに「来週、地域のお祭りに出店するんですけど遊びに来てください☺️よかったらおてつだいもしてくれたら…なんて」と言われ「手伝わせてください!!!」と返した。実行委員みたいなものをやるのが好きなのだ。そのお祭りは先週セミナーを主催していたフィンテックの企業とのコラボらしい。…久々のどアウェイだ〜

 

翌週。地域のお祭りに午後からお手伝いに行った。ここの会社もフィンテック企業もどビッグネーム企業というわけではないから(たとえどビッグネームだとしても)やはり怪しまれてしまって集客が難しかった。金融というのは入口のハードルが高いな〜とひしひし感じる。タッグを組んでいるフィンテック企業の社長がお子さんを連れてきていたので、子ども効果でなんとか集客、家族連れ狙いでなんとか集客。相手にされないもどかしさをこれからも感じるんだろうなと思ったが、それはもはや慣れっこ。今までと明確に違うのは、やっていることに強い信念と確信があるということ。与えられ植え付けられたやる気ではなく「私がやらなきゃ」というやる気がある。

そのあと、🥪さん🍪さん、フィンテック企業側の役員2人の5人で打ち上げをした。平均年齢若めの飲み会だった。まず引くぐらい褒められてびっくりした。情報感度の高さとか、オタクっぽいところとか、初対面なのに私の属性ではなく私を褒めてくれた。すごいな~。好奇心旺盛なことが良く作用した例だった。

私の知っているこういう飲み会って、恋愛の下世話な話に落ち着いてしまうので、自分がまさに興味がある金融業界のこれからについて熱い議論がなされていて興奮した。感動。顧客本位が言われて久しいのになかなか進まない現状に対しての憤りをみんな感じているんだ。「新しい」を更新していかないといけないなと思った。そして飛び交う専門用語に、酔っぱらう暇もなかった。がんばれがんばれ私。

 

翌週。火曜から🍟が入院となり目まぐるしい週…一週間でこんなに変わるか、という状況の変化があった。今週は、細かい条件を話し合いましょうという約束をしていた。でも🍟のために延期してもらおうかと最初は思っていた。

でも、でもでも。なんのために強制入院させたんだ。つきっきりで見れないから入院させたんじゃん。それを、なんの罪悪感を持って自分のことを後回しにするんだ。🍟も「自分のせいで(マチちゃんのキャリアが閉ざされた)」なんて思うのが今一番こたえるだろうし、そう思わせたくない。これ以上心的負荷をかけたくない。わたしはわたしで、やりたいことをやる"義務"がある。そう思って、今日は予定通り面談をして頂いた。ただ、家族のことは正直に話そうと決めていた。その上で断られたら縁がなかったとしてもう少し探そうと思っていた。

すると「社員が働きやすい環境をつくりたい。だから自分のこと、家族のことはきちんと時間を割いてほしい。休む権利だけ主張するのはちょっと違うと思うけどね」と言われた。正論だ。真っ当な返答だ。世界の答えだ。結婚出産を経験したことのある女性が経営側にいて、パートの事務の方も子育て中というのも大きいと思う。ホッとした。その時点でもうわたしの腹は決まった。社会貢献と生涯学習が出来るなら、新しいことができるのなら、ここで働きたい。

こんなにすごい人たちが、自分を評価してくれるのが本当に嬉しかった。🍪さんが「私、お客さんをリクルートするのって職権乱用みたいで嫌で。でもマチノさんがずっと今の会社にいるのはもったいない!って思って。ウチじゃなくてもいいから、アドバイザーになったらいいのになと思ったんです。」って言ってくれた。

わたしが人に与える安心感とか、落ち着いてる感じとか、やっぱり人よりも特殊だったんだなと感じた。そのへんの25歳よりは頑張ってるよ私。これで頑張れてないなら一体どうしたらいいんだよ。

 

もうここまできたら、こんなに一筋縄でいかない人生ならば、信じられるのは自分の直感しかない。まじSKII。わたしがここまで生きてこられたのなら、わたしの決断は今まで全て間違っていなかった、ということだから。

 

こうして町のの何度目かのリスタートが切られた。