部屋がきれい

ここはわたしのシェルター。萌えを探求するブログです。日々について。部屋はきれいじゃないです。

本を読んだ

  • 『そして、バトンは渡された』

珍しく末妹が「これ読んで」と興奮気味に貸してくれたのは、先日本屋さんでウジウジ買うか悩み、結局買わなかった一冊。

 

  • 『じごくゆきっ』

その例の先日、悩んで買った方の本がこちら。久しぶりに桜庭一樹ワールドに触れてゾクゾクした。

 

 

 

 

 




 

後半にネタバレあり感想を書きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてバトンは渡された

読んでいて、ゾワゾワ嫌な気持ちにならなかったのは、愛情に溢れてたからか〜。ちゃんとあたたかい感情がいっぱい散りばめられてた。読み終わって気がついた。

同じ著者の『幸福な食卓』でも、家族がそれぞれを思い合っていたけど、だからこそビリビリくるものがあった。心が痛むシーンもあったし。悲しいこともあった。悲しくて大泣きした。

 

『バトン〜』を読んでいて、悲しい気持ちにはならなかった。優子のことを見てる人がたくさんいる。「私の親たちはこんなにも簡単に子供を優先する」という一文、ぐっときて泣いちゃった。

 

エンディングがバージンロードのシーンなの、憎い演出すぎる。「瀬尾まいこ先生やっぱ神ぃ」って泣いた。

 

梨花さんのことを考える。梨花さんははつらつとした女性だけど、目標のために人を振りまわす。なんとなく負のイメージが最後まで拭えなかった。優子はなんで、梨花さんのこと好きなんだろう。そしてわたしはどうして、負のイメージを持ちながらも、梨花さんのことをずっと考えちゃってるんだろう。

梨花さんのことを考えていたからなのか、夢にまで出てきた。寝ぼけながら「梨花さんがさぁ…」と日記まで書いていた。

梨花さんのこと好き。嫌いになれない。魅力的だし。大胆さとか、自分にないものを持ってる、憧れ。

 

じごくゆきっ

これはまず短編である。帯に「『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日譚も収録!」的なこと書いてあって買っちゃったけど、世界線が同じなだけで別の話だった。なんだし。海野藻屑に会いたかった。

 

桜庭一樹作品との出会いは高校の図書館。何気なく手に取った装丁の美しい本。今思えばあの図書館はすごかった。思春期のダーク欲を丸々満たしてくれる場所だった。ラノベが大量に置いてあったし、リクエストにはわりかし答えてくれたし。こんなショッキングな本置いといちゃっててすごいなと思う。表現の自由、知る権利、うんぬん…わからんけど。

私はグロダメなのに、桜庭一樹は読める。活字なら読める。なんか中毒性のある文章なのだよなぁ

 

じごくゆきっの話に戻して、、短編のどの話でも不幸が起こった。別れや病気、死。ゾワっとするシーンもあるのに、病みつきになってしまう。ずっと読んでたら、連れていかれそう。現実を忘れそうになる。

 

桜庭一樹のかく、"女の子が神になる"系の話好きなんだぁーー。『青年のための読書クラブ』、持ってるんだけど何回も読んでる。

読みながら、私自身もその女の子に憧れるひとりになり、その女の子に感情移入する、不思議な体験。共通点なんかまるでないのに吸い込まれちゃう。

 

一番好きだったのはタイトルにもなってる『じごくゆきっ』かもしれない。どう好きかって説明するの難しいな。かわいいおばかな先生と、ありえない逃避行。してみたかった。やりたくてもやっぱりできない。あんな大胆には。わたしだって27歳になってもピンクハウス好きだし、ゆみちゃん先生もきっとそう。お母さんや妻なんて想像ができない。なれない。なってしまうのか。無理やりならないと、永遠に子供ちゃんのままなのかな。

 

青春をずっとたのしませてもらってるようで、やはりあの頃からは10年経ってしまったから感じることは変わったな。でもまた読み返したい、『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』

桜庭先生のでほか好きなのは、赤朽葉家の伝説とか…待ってーーあの頃結構読んだから結構好きです。読み返したーい!!