部屋がきれい

ここはわたしのシェルター。萌えを探求するブログです。日々について。部屋はきれいじゃないです。

最近見たもの感想

名探偵コナン黒鉄の魚影 5/2

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いやー面白かったです。 満足度が高い。最初から最後までカーッ!となってた。

黒の組織絡んでこないとつまんないくらいにハマってる。通常回は別に…みたいな。いま過去の映画を見返してるんだけど、黒の組織じゃないとなると何故か少しがっかり まあもっと真剣に見た方がいいね。真剣に見ますわ。(真剣に見たらちゃんと面白かったです)

最後の心の会話、スターウォーズのレイとカイロレンのを思い出しました。哀ちゃん完全にヒロインじゃん… 蘭ねーちゃんもマジかっこよかったんだよ、でも今回は哀ちゃんフィーチャーだからね。外野じゃなくてちゃんとかっこよく絡んできたのが良かった!博士も!!!止めたるわい!

最後に心をかき乱されてからのエンディング流れるタイミングが神すぎて、レビュー動画でみんな言ってるけど、ほんと、やばいよ。スピッツやばいよ!!

今後コナンはどうなっていくのか。終わらないで引きずって欲しいけど、早く結末が見たいなぁー。

おまけの夜のレビュー動画がめっちゃ良くて、言いたいこととそれ以上の深みを代弁してくれてる。やっぱりもう一度くらいは映画館で観ておきたいな。100億祝いで!㊗️

 

 

重要文化財の秘密 5/7

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ぱおちゃんが誘ってくれた。私の好きな『裸体美人』が観れると聞いてホイホイついていった。

 

結局一番ワクワクしたのは、初っ端に見た『生々流転』かもしれない。

「水が、上流から下流へ、そして龍になる」っていう文字の説明じゃ意味がわかんないけど、巻物を追っていったらどんどん引き込まれた。これが墨と筆と水だけで書かれているなんてすごすぎる。龍になるシーンの演出が超エキサイティングだよ。海にだんだんモヤがかかって暗くなってきたと思ったら、急にぬっと龍の顔が現れる。すごくドキドキした。感動した。映画を見ているようだった。

次に今村紫紅『熱国之巻』が展示されてて、これまた心ひかれた。

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当時はこのカラフルさを批判されたらしい。生々流転の後にこれみたら「そりゃ、ごちゃごちゃしてうるさいかも」と思った。当時の批評家の気分を再現してもらえた感じ。学芸員さんこの並び考えんの絶対たのしかったろうな。セトリ神すぎ。

金が画面全てにわぁーっと散っていて、南国の砂なのかな。そしてこの色彩。アジアっぽい暖色。私が心の中で求めるものと妙にマッチするのでホッとする。ゾウ可愛かったからポイント高い💖そして巻物の最後は太陽と砂漠。ロマンチックだ〜!

今まで「巻物である意味」ってよくわかんなかったけど、これは昔でいう動画なのか!今回納得が行った。切れ目ないワンカットの映像。

その次も今村紫紅の絵だったんだけど、わたし彼の作品好きだな。いつかもっといっぱい作品見てみたい。

 

展覧会で初めて絵をみていて泣いてしまった。上村松園の『母子』。

初見、赤ちゃんがモチモチで可愛いなぁとしか思わなかった。キャプションを読んで女性が描いたと知り興味を持った。美人画の名手が描いたとのこと。キャプションにもあったけど美人画って言葉、なんか嫌だよね。そもそも美人という言葉もなんとなく好きじゃない。性的な目を感じられるから。

けど上村松園のかく"美人画"は上品。素人が見ても、癒されるうつくしさ。それって顔の造形が美しいとか、スタイルがいいとか、そうじゃない。とわかった。その人の全てが醸し出すものが、人を"惑わせる"のかも。ストリップ観に行ったときを思い出した。みんな体の形が違った。ダンスやドレスもさることながら、体がすごく綺麗だなぁと思った。人間の体ってこんなに美しくて「みせるもの」になるんだと知った。

ぱおちゃんとどれが良かったか話していて、「裸婦像がすごく綺麗だなと思った」って言ってた。顔を見たらどう言う気持ちなのかなんとなくわかるけど、その「綺麗」に性的な目はないんだと思う。肌の下の血管まで透けて見えて、筋肉や脂肪の形がわかるくらいに写実的に描かれていた裸婦像。蜘蛛を見つめていると言うのもロマンチックな絵だった。私がストリップをみて、人間の体って美しいんだなと感じた気持ちと同じ。

…話逸れちゃったけど母子はいわゆる美人画ではないはず。でも上村松園にとっては美しい人々だから描いたのかなぁ。調べてわかったのだけど、上村松園の絵をずっと応援してくれたのは母親だったらしい。母が亡くなった頃に描いたのがこの母子だそう。

そのストーリーを頭に入れて、もう一度絵を見返したら、涙が…。母がほんとうに暖かくて優しい眼差しをしている。抱いている手もすごくやわらかいんだよ。チラッと見える赤ちゃんの足も生き生きしててかわいい。

この絵のモデルはお嫁さんと孫ちゃんらしいんだけど、完全に実母を重ねてるよなぁと。そしたらまぁ、私もお母さんのことを思い出してしまって。この絵を見ている時の上村松園と同じく、私ももうお母さんには会うことができない。そこにいて欲しかったと、せめて絵に残すことができるのは羨ましいなと思った。

そしてお目当ての裸体美人。

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初めて見た時のキャプションに「わざと妻の脇毛や鼻の穴を描いて、それに美人というタイトルをつけた」てなことが描かれていて、なんだか猛烈に好き!って思ったんだよね。どこでいつ観たのか思い出せないんだけど…。

二度目ましても、「やっぱいいなぁ」と思った。

文壇批判に愛する妻をモデルにしたの、可愛くて愛しく思えた。どんな姿でもきっと妻のことを愛してる人なのかなぁ〜って。

久しぶりに見て、思ったよりデカいなと思った。いつも家でポストカードみてたからさ。

んでやっぱ、この真っ黒の脇毛と、鼻の穴と、目。目立つから目がいっちゃう。さっきから見てきた美人画やら裸婦やらとは様子が違う"美人"。でもこれも美人。

キャプションには「睥睨しているように見えませんか」とあった。構図的には、原っぱと水平なはずなのに、縦に描かれていて私たちの手前は足元だから、なんだか見下ろされてるような感じなのだ。おもしろー。

 

2時間もたっぷり見回った後にヘトヘトになりつつも常設展もみた。そこでもいくつか好きな作家と出会えた。

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古賀春江の『海』コラージュのような絵。コラージュってだーいすき、「デコる」文化で育った同世代たちはもしかしたらみんな好きじゃない?と思う。シール帳の世代

別のところにいたものたちが同じ場所に集まると、見えてくるものがある。これは絵を描く人のいう、「線を描いてたら見えてきました」的感性と同じなのかもしれない。えっ!すごい。理解できちゃった。